小学校受験コース

小学校受験コース

SOCRA-jr.における幼児教育について

 

小学校受験対策

幼児SOCRA-jr.のポイント

PDCAサイクル授業

本試験までの内容を逆算し、何をどのように行うかのカリキュラムを策定し、学習の優先順位を確定し、各生徒の特性あるいは進捗に応じて、定期的な個別面談を行い、学習方法の修正を行います。(PDCAサイクルによる学習)。また、適宜復習テストを実施し、知識の定着を促します。

本試験型授業

第一志望校に必要な内容をレベル・段階別に按分し、試験傾向に沿った形式にて指導していきます。年中・年少の場合であっても、分野別に学年相当レベルにて本試験型指導を行っていきます。各自各様の志望校に応じた学習内容のため、ペーパー指導、絵画・制作、リズム・運動などは志望順もしくは、志望する学校の系統に合わせ、授業毎に学習していきます。

ご家庭との連動する授業

授業では、生徒の特性に応じた内容を徹底的に学習していきます。解答方法のプロセスやお子様の癖などを授業毎に履歴(カルテ)に残し、ご家庭で学習する際により効率・効果が高められるように学習内容を見直していきます。学習相談・お面談を通じて、その各人各様の得意不得意の科目を見つけ、その分野の対策を適宜ご提案させていただきます。

やる気を見つけ、育てる授業

子どもたちの湧き上がる興味をもとに、「楽しく、厳しく、考える」をモットーにして行う授業でやる気を見つけ、育てていきます。子供たちの可能性を信じ、少しだけ高い目標に取り組ませ、試行錯誤しながら、失敗から「創意工夫」の種を見つけていきたいと考えています。どんどんやる気を引き出す、活きた授業をみんなと作っていきます。

願書の書き方、面接指導

お子様のお受験は一人の試験ではなく、ご家族の試験であるといって過言ではありません、そこで、希望者には願書の書き方の指導を行います。願書作成には、これまでにされたご家庭の教育方針や志願する学校への思い入れをしっかりと書かなければなりません。その思いをしっかり聞き、ご家庭オリジナルの願書作成をお手伝い致します。そして、願書作成をもとに、志望校別の面接指導を行います。

合格速報2024

受講スタイル

個別指導(全学年向け)

  • 個別(M)コース
  • 応用型個別(AM)コース
  • 礼儀作法(PM)コース

個別指導(全学年向け)の詳細はこちら

 

クラス指導

  • 年長児向け
  • 年中児向け

クラス指導の詳細はこちら

 

志望校別クラス

  • 星野学園小学校クラス(川越校)
  • 西武学園文理小学校クラス(川越校)
  • さとえ学園小学校クラス(浦和校・熊谷校)
  • 埼大附属小学校クラス(浦和校)

志望校別クラスの詳細はこちら

 

さとえ学園小学校に合格する

さとえ学園小学校とは

さとえ学園小学校は平成15年に開校しました。建学の精神である「人間是宝」(にんげんこれたから)には、「人は生きた資本、資産なり」の理想が込められています。また、校訓である「今日学べ」(こんにちまなべ)は、教師と生徒が共に学び、成長し、夢を実現するための訓えを表したものです。

子どもたちが習得した「知識」を「生きた知恵」として活用し、激変する環境の中で活躍する「21世紀に気迫を持って生き抜く人材」へと育てることを目指しています。教育特色として、本物を見せ、聞かせ、触れさせる体験型学習・日本初の放課後教育となる複合型教育・語学活用能力に主眼を置いた英語教育・系列校との連携による12年一貫教育が挙げられます。

試験について

(1) ペーパー
国語分野・算数分野各大問が3つずつ出されています。出題方法は、先生がまず手本を見せてから出題する問題の答えを考える、授業形式で行われます。
年齢に応じた基礎基本をもとに、与えられたお約束・数や図形、言語などの概念を用いて問題処理する「マルチタスク」にて能力を測っている形式です。
国語分野では「お話の記憶」・「語彙」が頻出です。お話は長いですが解答時間が短いので、スピードや判断力が必要になります。語彙の問題として、しりとりや音の問題が頻出ですが、2音目でしりとりをする問題が出題されるなど、語彙力の柔軟性を計り、ルールを守る理解力を大切にしていると思われます。また、位置の移動や色の混合などの常識も出題されています。
算数分野では、「図形」と「数の問題」が頻出です。例えばはさみで紙を切ったら何枚に分かれるか、重ね図形と回転図形を融合した魔法の箱の問題、立体図形の回転、シーソーにのっている動物が動いたときにどのように傾くかの推理問題など出題されています。

(2) 運動
飛ぶ・走る・投げる等の動作を組み合わせた連続運動が出題されています。
出題例としては、グージャンプ、綱渡り、椅子の下をくぐる運動、スキップといった動作が含まれる連続運動がありました。

(3) 行動観察
行動観察においては、お友達との関わり方を、指示理解、協調性、参加意欲などの集団生活に必要な能力という観点からみていると思われます。
出題例として、教室を使い、男女・月齢別に7-8名程度のグループでクイズに答える形式で、答えをグループ内で話し合いリーダーが発表するものがありました。途中でペットボトルの水を仲良く紙コップに分けるように指示がありました。その際の様子も評価の対象になっていると思われます。
また、お月見のお団子を協力して粘土を用いて作る問題も出題されました。「お団子を30個作るには一人いくつ作ればよいか」といった口頭試問も同時に行われています。

(4) 制作
「切る、貼る、結ぶ、ねじる、塗る」などの基本動作の習熟と、指示を聞き取る理解力、表現するための発想力が求められます。
出題例として、指示制作、課題画や、紙皿とモールとひもでのカバンづくりなどがありました。巧緻性では手先の器用さというより、指示された内容を具体的に、丁寧に、時間内に表現できるかをみていると思われます。

(5) 面接
親子面接の形式にて、さとえ学園小学校への理解度や教育観、学校-家庭-社会による共育の理解、子どもの生活の様子や友人関係などをみます。
保護者には、志願理由、教育方針などの回答の整合性、子どもには回答への集中力と答えようとする意志をみています。具体的には、保護者には志望動機、教育方針、建学の精神や校訓、共育の理解、進路について、などが問われています。子どもには幼稚園、先生、友達の名前、食べ物の好き嫌い、褒められるとき、叱られるときの様子などが問われています。

合格への道

さとえ学園小学校は体験学習を重視するため、知識から生きた知恵を学ぶことを大切にしています。
試験では、先生の話をしっかり聞き、指示を理解する、知識をもとに考え、表現し、真摯に取り組む子を求めていると思われます。日常の集団生活において、友達と仲良くし、何事にも真面目に取り組み、我慢する力を身に付けさせましょう。

3歳~4歳児クラス
体験から学ぶことを心がけ、公共の場とご家庭を分けて考えられるように普段から意識しましょう。元気のいい挨拶やお話を静かに聞くことができるとよいと思います。
また、試験対策として、年齢にあった絵本の読み聞かせ、しりとりなどの言葉遊び、記号(○、×、△、□)の練習・左右の弁別・数の概念の基本事項の習得を目指しましょう。

年中児クラス
お約束・ルールの徹底、社会生活・理科などの常識、日常生活を通じ、お手伝いなどの体験から知恵を学びながら、学びの楽しさを親子で一緒に味わってほしいと思います。
読み聞かせは物語や絵本などから人物や図鑑などに分野を広げてみると良いと思います。タングラムや折り紙などの具体物などを用いて、試行錯誤を楽しみながら学んでほしいと思います。
指示行動・運動は日常生活でたくさんの外遊びをしながら習得するのが理想でありますが、教室・各種イベントで学ぶのも良いかもしれません。年長になるまでに、逆上がり、跳び箱3段、3泳法の習得、自転車に乗れることを目標にしてみるとよいと思います。制作は廃材を用い、ロボットや車作りをしてみるといいと思います。

年長児クラス
お話しの記憶・語彙問題・図形・数の問題の基礎の反復練習をしましょう。得意分野ほどスピードを意識し、苦手分野の克服や思考の継続を大切にして下さい。
応用として、国語・算数分野の色々な形式や複数のルールのある問題にも触れてみましょう。聞く姿勢、考えることを楽しむ姿勢、正解・不正解よりも真摯に取り組む姿勢を大切にしましょう。
行動観察では、普段の生活の中で、お友達との過ごし方を聞くことで、「今度はこうしてみよう、次はこうしたらいいんじゃないの」というコーチングを通じて、その子にあった応対を身に付けると良いと思います。
制作は、スピードにこだわり過ぎないようにしましょう。むしろ、丁寧さを大切にしてほしいと思います。
運動は、人前での体操に慣れておく必要があります。体験を通じて、おもいっきり大きく体で表現すること、切り替え、お約束を守ることを身に付けていきましょう。

本試験対策
お母さんが小学校受験の最大のキーパーソンだと思います。子どもの成長にあった指導が必要になります。
子どもの個性を磨くため、「お母さん先生」として親子で一緒に学ぶことを大切にしてほしいと思います。いけないことは叱り、良いことは褒めながら、栄冠への道をお子さんと共に歩んでほしいと思います。

さとえ学園小学校の魅力とは

豊富な学習体系があることです。
一つ目は「体験型学習」が挙げられます。
水族館、プラネタリウム、キッズファームといった学校施設での学習や、理科・社会の多様なフィールドワークから、机上では得られない学習体験が可能です。それをアクティブラーニングの手法で深めることも行われています。

二つ目は開校当時から実施しているアフタースクールとしての複合型教育です。
英語・速読・そろばんなどの学習プログラム、水泳・絵画・造形・書楽などの情操教育プログラムが専門の研究・実践を積んだ講師により行われ、潜在的能力や可能性を早期に発見する早期才能教育を行っています。

三つ目は教育内容が計画性に富んでいる点です。
1学期の始めに年間の学習予定表が配布され、学期ごとにさとえチャレンジテストという習熟度判定テストがあります。また、学習の状況を改めて見つめなおすための資料も配布されるので、今後の学習目標を検討しやすくなっています。多様な進学体系も魅力と言えるでしょう。

さとえ学園小学校へ入ったからといって必ず系列校である栄東中学校に進学する校風ではなく、開成、桜蔭などへの進学実績があります。また、栄東高等学校は昨年度大学入試において東大14名、医学部76名の合格を出すなど、全国区の進学校としてその名を轟かせています。

謝辞

今回の合格する本2020出版に際しまして、公平性と透明性の観点を志願者に公開してほしいと要請し、各学校にその趣旨をご賛同いただき、すべての私立小学校にアンケートに協力いただきました。また、本稿に書くことができないような教育への情熱に期せず触れる機会となりました。

最後に、アンケートにご協いただきましたさとえ学園小学校の校長、諸先生方、並びにさとえ学園小学校受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

浦和ルーテル学院小学校に合格する

浦和ルーテル学院小学校とは

浦和ルーテル学院小学校は1953年創立の伝統あるミッションスクールです。4年前にさいたま市浦和区美園に移転をし、最先端の設備を持つ学び舎となっています。
2018年7月、青山学院大学と系属校協定を結びました。そして、2019年度受験者数の増大が起き、前年度の第1回の73名に対して、今年度は176名ですので、前年対比240%の伸び率です。

2019年4月より青山学院大学系属校となります。今年は年度の途中で発表になったため、志願者の準備が間に合わないご家庭がいたと予想されます。来年度以降の受験方式や進学条件、新体制の確立に伴い、今後人気がますます上がるでしょう。今回の入試結果には、埼玉県でもっとも伝統がある私立小学校としてのこれまでの取り組み、2020年教育改革、東京23区内の大学定員厳格化がその一要因として反映されたと言えるでしょう。

試験について

ルーテル小の受験形式として「一般」「自己推薦」のいずれかを選ぶことができます。
「自己推薦」においては知力テストの物差しとして、全国レベルでの模試(統一模試等)のスコアが得点率5割以上であることが課せられます。推薦入試は事前に「受験者面接」、一般試験と同日に「保護者面接」「運動テスト」「グループ行動観察」「国語と算数の授業」が行われます。
 以下、一般試験についての説明をします。

(1) 知力テスト
知力テストは筆記形式(ペーパー)で行われるテストで、「書く」「話の記憶」「計算」「読む」「推理」「点図形」の6項目で評価されます。
「書く」では、自分の名前をひらがなで書きます。鏡文字など幼児期に起こる間違いもチェックされます。「話の記憶」では、600~800字程度の物語を聞き、当てはまる絵を選択する問題が出題されています。登場人物の行動、関係性、話の順序等が問われます。「計算」では、1から10までの数に関して、絵を用いて足したり引いたり数えたりする問題が出題されています。「読む」では、ひらがなの単語を読み取り、当てはまる絵を選ぶ問題が出題されています。濁音や拗音についてもひらがなを読んで言葉を理解することが求められます。「推理」では、回転図形、規則性、重さの推理等が出題されています。「点図形」では、縦5横6のお手本の点図形を模写する問題が出題されています。
作問にあたっては、合格者平均が6割以上、6歳児相当の知識、学習能力の有無、入学後に一斉授業についていける姿勢・態度が身についているか、ということを総合的な判断としています。制限時間については、各設問に対して「年齢相応の能力の幼児が解答に有する時間」を想定して設定されています。

(2) 巧緻性テスト
画用紙、クーピーペン、はさみ、のりを使って、お手本とそっくりな作品を作る問題が出題されます。クーピーペンやはさみ、のりなどの用具は貸し出され、はさみは必要に応じて左利き用を選べます。画用紙に描かれた形をはさみで切る、形をつくる、のりで貼るといった巧緻性、指示通りに塗ることや自由絵画の力が評価されます。また、穴にひもを通して結ぶといった生活巧緻性も評価されます。スピードも要求されますので、時間を計って練習することが必要です。

(3) 会話テスト
先生から子どもに向けて自分自身のことや、幼稚園や家庭内の出来事などが質問されます。質問されたことに的確な受け答えができるか、話しているときの態度や落ち着きが評価されます。

(4) 運動機能テスト
駆け足・ケンケン・バランス・ボール投げ上げ・キャッチ等が出題されたことがあります。
学校生活を送る上で必要な身体能力を有すること、指示をよく聞き、的確な動きができること、意欲的に取り組めることが評価されます。また、指示に従って待機できることも評価の対象となります。呼ばれるときは名前ではなく、番号で呼ばれます。評価の支障になるような行為があれば注意の対象となるようですので、日ごろから待つ練習をしましょう。

(5)グループ行動観察
4~6名のグループで、ゲームや競争の要素がある課題に取り組みます。指示されたことを正しく理解して行動できるか、きまりを守っているか、友達と協力して課題に取り組めるかといったことが評価されます。盛り上がりすぎてルールを無視したり他者に迷惑をかけたりする行為は評価に影響するので注意しましょう。男女別、月齢別でのグループ分けについては、本年度は行われていないようです。

(6)保護者面接
「志願の動機、家庭環境」「教育観、躾の姿勢、子どもとの関わり方」「学院についての理解度、説明会出席の有無」「本人の健康、心身の状況、併願校、兄弟の在籍校」等が聞かれます。躾に対する姿勢や学院の教育方針の理解度や賛同についての質問がされています。

合格への道

ルーテル学院の選抜方法は来年度に難易度が上がることが予想されます。
開学以来一貫して学院の教育方針にのっとり、一人ひとりを大切に育ててきた学校です。出題意図として、子どもの資質を測る試験であることは変わらないと思います。しかし、難化することはこれまでの出題分野に限らず、国語算数分野の学習にとどまらず、元気よく溌剌とした子どもが求められると思います。合格への道として、思いやりの心を持つことを常日頃から意識して、躾をするようにしましょう。

3歳~4歳児クラス
教具や具体物から原理や構造を実体験から感覚的に学ぶようにしましょう。
論理的な解決方法を身につけるより、日常の手伝い、ブロック、折り紙などから経験的に左右弁別、前後感、道具の用途・名前を覚え、普段の生活に必要な挨拶やお約束を成長に合わせて少しずつ守るようにさせましょう。また、絵本を読むことや身近にあるおもちゃなどを数えることで、ひらがなや数字にも触れていくようにしましょう。

年中児クラス
積み木を数える、同じ図形を探す、図形を分割する、しりとりを10個続ける、理科や季節などの常識を覚える等は年中の段階で身につけたい基礎となります。
これらのことを毎日のプリント等を通して行うことで、学習する習慣を身につけていきましょう。国語・算数分野を満遍なくバランスよく学習することをお勧めします。点図形を通じて、丁寧さ、正確性、忠実性を学ぶことも始めましょう。巧緻性はお子さん本人のかっこよく作る、仕上げる、纏めようとする意識が向上させます。男の子は丁寧に行い、女の子は素早く行動させることを意識させましょう。

年長児クラス
ひらがなで自分の名前が書け、ひらがなを読んで素早く意味が理解できるようにしましょう。ペーパーは、同じ領域の違う出版社などの類型問題を多く演習させて下さい。所属しているお教室以外の模擬試験を受けると得点が下がってしまうお子様は、発問のされ方や問題の絵に戸惑っている場合があります。
行動観察では、競争の要素があるものが出題されているため、競い合いを楽しみながらみんなで仲良くすることを心がけましょう。一方で、お約束を常に意識し、その場にふさわしい行動をとるよう心がけましょう。

制作は、丁寧さとスピードを両立するようにしましょう。まずは全体の構成を優先し、そのあとで部分的に付け加えていくことで、限られた時間内での完成度を上げていきましょう。また、時間内に終わらせるために1つの制作に対して段階的に制限時間を設け、手際と丁寧さの両立に努めましょう。
運動は、体を大きく動かすこと、待つ姿勢を保つことを身に付けていきましょう。バランスを保つ運動は筋力の不足により出来ない場合も見受けられますので、少しずつ継続的に練習するよう心がけましょう。ミスをした場合、程度に応じてやり直しの指示を出すこともありますが、ミスも含めて評価されます。一度で成功できるように繰り返し練習するようにしましょう。

本試験対策

ルーテル小の本試験は、成長段階に応じた基礎基本を問う問題です。第一志望者は頻出分野を中心に学習していくとよいと思います。
お子さんの資質を伸ばすことは日々の対話にあると思います。問題の解き方を教えた通りにできないこともたくさんあります。まわりを見ればスイスイできている子がいると思いますが、時間はかかっても根気よく一緒に考えてあげて下さい。苦手な分野については、同じやり方を繰り返して違う結果(苦手克服)を求めても、結論はできるようにはなるかもしれないけれど得意にはならないということです。待つことも大事なことです。褒めて伸ばすことはご家庭では難しいと思いますので、肯定的なお声がけを心がけて下さい。

浦和ルーテル学院小学校の魅力とは

生徒一人ひとりを大切にし、クラス編成は少人数教育を実践しているということです。1クラス20~25人で、面倒見を大切にし、先生と生徒の距離も近く、生徒の才能や長所に合わせた学びが実践されています。

英語教育や国際教育は学校創設時から実践されてきた内容です。国際交流やイベント、スピーチコンテストなどを通して、世界で活躍できる才能を育てています。

また、感謝や思いやりを育てる教育も魅力です。国内のみならず国際的な視野を持った奉仕活動を通して今までの学習を活用していきます。ただ学び、学力を高めるのみにとどまらず、特技や才能を人に役立て、感謝されることを通して真の自己実現や幸せを追求する教育は浦和ルーテル学院のもつ大きな特色といえるでしょう。

そして、ルーテル学院の入試制度は今後数年で劇的に変化すると推測します。
なぜなら、現行の試験制度で200名を超える受験生が集まった場合に得点差がつかないと考えられるからです。
しかし、特別な能力は必要ありませんし、成長に応じた基礎を測るテストであり続けることは変わりません。
学院の求める児童像、教育理念などを基に、より具現的に再現した新しいテストが行なわれることを最後にご注意願いたいと思います。

謝辞

今回の合格する本2020出版に際しまして、公平性と透明性の観点を志願者に公開してほしいと要請し、各学校にその趣旨をご賛同いただき、すべての私立小学校にアンケートに協力いただきました。また、本稿に書くことができないような教育への情熱に期せず触れる機会となりました。
最後に、アンケートにご協いただきました浦和ルーテル学院小学校の校長、諸先生方、並びに浦和ルーテル学院小学校受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

開智小に合格する

開智学園総合部とは

未来を創るリーダーを育てることを教育目標としています。生徒には考えることで解決させるように導いています。好奇心を育て、脳の機能を高める取り組みがなされ、自学自習の大切さを教えています。コミュニケーション能力を高めるために、「異学年齢学級」による取り組みがなされています。調べる学習という取り組みでは、物事を徹底的に調べ、検証し、文章にする力を鍛えることを「探求」としています。物事を深く考え、推論や思考方法を具体的に学ぶことができます。

試験について

(1) ペーパー
問題ごとにテスターによって解き方のお手本が説明されます。大問1つに対する問題数が多いのが特徴で、説明をしっかり聞いて理解する力とテンポよく解答する事務処理能力が求められます。各問題の制限時間は問題内容や量をみて、「子どもがじっくり考えながら解ける時間」を設定しています。

ペーパーA
常識的な知識、言語の運用、話の記憶、基本的な数の概念などを問います。15分程度で行われ、3つの大問が出題されます。本年度は、仲間集め、しりとり、お買い物についてのお話の記憶、オセロの問題が出題されました。

ペーパーB
記号の配列の法則性を見つける情報処理問題、増減を考える数量処理の応用問題、回転、重ね図形、同形を発見するなどの図形感覚を問う問題が出題されています。本年度は、回転も考慮した重ね図形、形づくりの問題が出題されました。解答は複数考えられ、自分でページをめくって終了時間まで連続して答えていくため、集中力や根気が必要です。第2問目はお約束どおりにパズルをつなぐ問題でした。形をつなげていく問題は頻出分野です。

(2)自己発信
芸術・学術・スポーツ等における「自分が得意なこと」を自由にアピールしてもらい、他の試験では測れない子どもたちの能力を見ます。自己発信、もしくはペーパーBの得点の高い方が判定対象となります。

(3)運動テスト
規定の演技を行ってもらい、筋持久力、瞬発力、平衡性、敏捷性、巧緻性といった観点で評価します。よく指示を聞き、素早く、スムーズに身体をコントロールする能力といった運動試技の出来を評価します。テスターが模範演技をしたあとで1回ずつ練習してからの採点となります。本年度は平均台、ボール投げ、アザラシポーズ、グージャンプ、マット上での前転、ぞうきんがけによる連続運動が出題されています。

(4)行動観察
指示の理解力、集団の中における協調性や調整力、課題に対しての積極性、実践力、発想力を評価します。1グループ10人程度の集団で規定の課題に取り組みます。
本年度は、公園やお城をつくる課題が出されました。グループで何をつくるか相談し、用意された材料を用いて、決められた場所で制作しました。作る場所や運ぶ人数は3人以上のようなお約束があります。また、制作後にどのような工夫をしたのかを発信する力やお片付けをするけじめも求められます。

(5)作業
規定の作品を作り、技巧性・創造性・作業に向かう姿勢といった観点から子どもたちの制作の様子と、作品の出来栄えを総合的に評価します。本年度は、紙コップ、折り紙や画用紙を用いてみんなを幸せにしてくれる妖怪をつくるという問題が出題されました。紙コップは体にし、顔や手足をつけるといったお約束の下で、具体的に作る形が指定されていないので、お話を聞く力と発想力が求められます。また、最初に左利きの児童がいるか確認し、返事をしてくれた子ともには左利き用のはさみを貸し出しています。

(6)面接
子どもと保護者別々に面接が行われます。ともに10分程度です。子どもへの質問として、名前、住所や電話番号、幼稚園名、夏休みに訪れた場所や何をしたか、幼稚園で何をして遊ぶのが好きかなどの質問がされています。保護者への質問として、願書をもとに、子育てのエピソードや、日常における子供の様子、子供の性格などが質問されています。子どもには「こどばのキャッチボール」ができること、保護者には開智小学校の教育理念、異学年齢学級や探求学習などの理解・共感が求められます。

(7)評価基準
第一志望者は、ペーパーA、運動テスト、行動観察、作業、面接、自己発信もしくはペーパーB(両方も可)の7科目のうち成績の良い5科目を偏差値換算し、合計点にて総合判定する方式と、各科目の上位成績者を合格とする方式の2つの評価方法で行われます。一般志望者は、自己発信とペーパーBを除く5科目を偏差値換算し合計点にて合否の判定がなされます。

合格への道

開智小学校では、日常の生活の中で経験することをベースに解ける問題作成を意識しています。親子で会話することや一緒に公園で遊ぶこと、お出かけをすることなど、様々な「経験」をすることが重要です。

3歳~4歳児クラス
お子様の好きな絵本を見つけ、多くの読み聞かせを行い、たくさんの言葉に触れる機会を作りましょう。また、おはじきや積み木などの教具を用いて、数の概念を教えましょう。お手伝いなど生活を通して、聞く姿勢を身に付けましょう。

年中児クラス
物の名前、動き、様子ことば、ものの単位などを覚えていきましょう。また、体験を通して、花、動物、昆虫、果物などの基礎知識を習得しましょう。考えること自体を楽しめるように、タングラムやパターンブロックなどの興味のあるパズルを使って図形センスを磨いていきましょう。また、制作は、はさみやのりなどの道具を使用し、牛乳パックの廃材などを材料として、ロボットや車などを一緒に楽しみながら作る経験を積みましょう。

年長児クラス
言語分野・数量分野・記憶問題の基礎の習得を目指しましょう。物の名前、しりとり、二文字しりとり、クロスワードしりとり、というようにステップアップしながら知識を深めていきましょう。制作は基本動作である「切る、貼る、ちぎる、塗る」を徹底すること、何を作りたいのかを明確にし、丁寧且つ迅速にできるようにしましょう。自己発信を意識し、特技・好きなことをどう表現するか準備していきましょう。

本試験対策
過去問を繰り返し演習し、頻出分野を徹底することが良いと思います。ペーパーB対策として図形問題に意識して取り組んでいきましょう。ただ解くのではなく、折り紙を使用し実際に切って、解答までのプロセスを検証してみるといいでしょう。本試験は問題数が多く、集中力が途切れやすいので日頃から学習量を確保することをお勧めします。また、解答時間も短いため、素早く解答する練習を繰り返しましょう。自己発信の対策としては、実技の練習もさることながら、本番でのプレゼンテーションを意識した取り組みが必要となってきます。

開智学園総合部の魅力とは

「なぜ?」を大切にしていることです。毎日の学校生活の中で起こる様々な事象についてとことん考えたり、算数や理科で不思議だと思うことをとことん調べたり、子供達の好奇心に真摯に向き合っている学校です。

12年一貫教育において、子供たちの発達にあわせて、「異学年齢学級」・「習熟度グループ授業」・「パーソナルの時間」などの最適な教育を実践しています。異学年齢学級では、4つの学年で編成されたteam(ティーム)で学校生活を送ります。同級生というヨコのつながりに異学年齢のタテの関係を通して、幅広い人間関係を築いていくことができます。開智学園総合部は、子供たちの可能性を信じる教職員が一致団結し、次世代のリーダーを育成する学び舎です。

謝辞

今回の合格する本2020出版に際しまして、公平性と透明性の観点を志願者に公開してほしいと要請し、各学校にその趣旨をご賛同いただき、すべての私立小学校にアンケートに協力いただきました。また、本稿に書くことができないような教育への情熱に期せず触れる機会となりました。

最後に、アンケートにご協いただきました開智小学校(総合部)の校長、諸先生方、並びに開智小学校(総合部)受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

埼玉大学教育学部附属小学校に合格する

求められる児童像

「かしこく・あかるく・なかよく・たくましく」を教育目標としており、「勤労をいとわない自主的精神の旺盛な、人間性豊かなよき社会人を育成する」教育を行っています。そのため、求められる児童像として、バランスのとれた児童が合格しています。

試験について

受験資格には学区があります。通学距離、通学時間、病気・けが時の送迎、災害時・事故発生時の安全確保等をもとにして定めた区域に、保護者と同居し在住する者としており、試験エントリー時の住所となります。そのため、寄留(一次的に学区内に住むこと)にて志願することはできません。

  • 試験概要

第一次検査合格者に第二次検査を実施して合格候補者を選び、抽選によって合格者を決定します。

第一次検査:考査は一日で、所要時間は1時間30分~2時間30分程度です。20名単位でペーパーテスト、集団テスト、運動テストを行います。
第二次検査:第一次検査合格者を対象に集団テストと親子面接(保護者は1人)を行います。
抽選:第二次検査合格者に、くじ引きによる抽選を行い、合格者を決定します
筆記用具は鉛筆を使用します。訂正方法は「×バツ印」です。出題はテスターによる口頭で行われ、最初に例題を一緒に行ってから、解答という流れとなります。

  • ペーパーテスト

ペーパーテストは、「観察力」「推理・思考」「模写・巧緻性」「数量」「構成」「常識」「話の記憶」の分野からの出題になっています。どの問題も最初に例題を一緒に行ってから、解答となります。1領域4問4択で、制限時間1分を目安としています。
問題をよく聞いて、その指示にきちんと従うことができるかどうかが重要です。模写・巧緻性ではお手本と同じようにえんぴつで塗る“運筆”が出題されています。塗る箇所が多く、はみ出さずに、しっかりと濃淡をつけることがポイントです。過去の出題例として、数量や生き物の成長に序列をつける問題、鏡を使った問題、図形の分割や構成を考える問題、折り紙の折り線を推理する問題、図形を模写する問題、仲間はずれの問題などがあります。頻出問題である観察力の同図形発見、推理・思考の折り紙の問題は難化傾向にあると思われます。

(3)指示制作
お手本、貼りつける台紙、6つの三角形などが印刷された色カード、はさみ、のり(つぼタイプ)、お手ふきが用意されます。
「やめの合図があるまでたくさんつくる」というような形式の中で継続して作業を行い、きれいな作品を仕上げることができるかどうかが大切です。

(4)運動
サーキット運動を通して、「走る、飛ぶ、掴む、くぐる」という俊敏に運動する力と、クマ歩き、前転など指示どおりに運動ができるかどうかを見ます。
連続運動を行う中でも、俊敏性をおもに見る運動Aと指示行動をおもに見る運動Bに分けて、運動テストを行っています。具体的にはボールキャッチ、全力疾走、跳び箱、クマ歩き、ゴム段とび・くぐり、平均台などがよく出題されています。

(5)行動観察
8人程度のグループに分け、競争、ゲームを行う形式の中で、仲間と協調し、積極的に行動できるかどうかを見ます。
ルールに従い、みんなで仲良く楽しむことができるように行動できるかが重要です。過去には、タワー作り、ダンス、玉入れ、ボール運び競争などが出題されています。

(6)面接
親子面接は、子どもと保護者1人の2人1組で8分間行われます。保護者1人は父母のどちらかで構いません。
家庭での教育方針、学校の特色、PTAへの参加について、いじめや喧嘩への対応などが問われます。子どもには、家庭生活での親子のかかわり合い、身の回りの人とのトラブルにどう対処するかなどが質問されます。また、親子対話を行い、話し合って回答させることがあります。

合格への道

いきなりペーパーから始めるというより、数や常識などの概念をしっかり押さえましょう。図形、推理・思考のようなセンスが要求される問題には具体物を用いて、遊びながら学んでいくと良いと思います。また、折り紙を折ることで巧緻性の感覚や図形感覚などを身につけていくとよいと思います。

3歳~4歳児クラス
この時期は「読み聞かせ」を中心とした学習が効果的であると思います。
お話の種類は、絵本でも、童話集でも特にこだわる必要はないと思います。お話の場面を通じて、左右の弁別ができるか、数えることができるかなどを確認していきましょう。成長に応じて、国語系分野の習得が可能であれば、カードなどを使用して、楽しく勉強していきましょう。

年中児クラス
季節のお花、動植物の特徴、一般常識、理科的常識などの知識系分野を毎日コツコツと習得していきましょう。
算数系分野は、分類、対応、順位の基本論点を身につけていき、算数分野特有の解答方法の習得を目指しましょう。制作では、好きなものを作るのではなく、お手本や指示の通りに作ることを意識させましょう。また、お友達と遊ぶ時、大人の人とお話しする時、など場面に応じた言葉遣いができるようにしていきましょう。生活巧緻として、お手伝いをさせましょう。

次第に苦手分野が出てくると思いますが、この時期に成否の如何に一喜一憂せず、積み重ねる過程を重視し、勉強する習慣を大事にして下さい。図形問題は一見センス・メソッド的な思考が必要だと思われがちですが、何回も学習しているうちに経験則的に身についていくことがあります。むしろいたずらに難易度を上げるよりも同レベルの別の出版社の問題に取り組むのがいいかもしれません。論理的な解法や正解へのプロセスを説明させることは幼児期には難しいため、手順としてステップを教えたり、消去法で選択肢を消したりして、比較を易化してあげるのがよいと思います。

年長児クラス
毎日勉強するように習慣付けをしましょう。ペーパー対策として、図形、数量問題は頻出です。毎日欠かさず学習しましょう。発問は先生が行いますので、ペーパー、運動、制作などでは、テスターの指示をしっかりと聞くことを大切にしましょう。学習が進んでいくと問題を見ただけで解き始めてしまうことがありますが、指示された通りに解答する習慣をつけましょう。テスト本番の傾向に則して、例題を一緒にやる、そして始めの合図で開始すること、間違えた時の気持ちの切り替え方、時間が足りなくても最後に何かをマークすること、時間が余れば見直しをすることなどの作戦を親子で考えてみるといいと思います。

運動テストでのポイントは、元気よく、機敏に行動することです。ボールキャッチ、平均台、ジグザグ走、くぐりジャンプ、クマ歩きなどの幼稚園でも行う基本の動作です。連続運動での注意点として、子どもたちの運動している時の動作の巧拙だけでなく、お友達とお話をしたり、ふざけたりしていることがないかも含めて、チェックされるといいと思います。

日常の生活において、成長に応じて責任を少しずつお子さんに持たせるために是非お手伝いをさせてください。どんなに小さなお手伝いでも、子ども本人の、自分が人の助けとなっていること、お手伝いが人から感謝されることだと知る機会となります。包丁、お鍋の使い方、ほうき、掃除の仕方を実生活から学び、“生活巧緻”として身につけさせ、ありがとうなどの労りの言葉をかける習慣作りを行い、お子様と体験を通じて学ぶことは知恵を学ぶ良い機会になると思います。

本試験対策
附属小の検査は、ハイレベルの問題を中心に行うのではなく、傾向がしっかりあります。頻出分野を中心に学習していくとよいと思います。

ペーパー対策として、出来ない問題・答えられない問題があるのは当然で、めそめそせずに切り替えが大事であることを教えて行きましょう。解答時間内に集中し、手際良く、リズミカルに解答させるために、出題傾向を中心とした的を絞った学習が効果的であると思います。練習の積み重ねから、一定した解答方法が身につき、結果として無駄な手順を省くことができるようなります。また、問題の慣れから時間が余るような場合は、見直しをさせる習慣を身につけさせましょう。普段の学習より自分で間違いに気がつくようにし、間違えていてもすぐには教えず自分で何が間違えていたのかを考えることを教えていきましょう。

運動対策として、かけっこのような俊敏性は幼稚園などで元気よく遊ぶ中で意識させましょう。クマ歩き、前転などは練習が必要なので体操教室などに通ってみるのも良いかもしれません。

面接対策として、ご挨拶を普段の生活より心掛けましょう。お名前、普段の生活の様子、お友達との過ごし方、やりたいことなどを言えるようにしておきましょう。親子対話では、話し合いが必要になりますので、一緒に質問に答える練習をしておくとよいと思います。
最後に、お友達と接するときには仲よくし、先生の言うことをきちんと守り、お父さんとお母さんとの約束をしっかり守ることに附属小の求める児童像があり、その探究こそがふさわしい附属小対策となると思います。

入学後

附属小の児童は知的好奇心が多いと思います。その好奇心が伸びるようにすることが大事であり、主体的な学習ができるようにしましょう。
小学校受験を通じて、基礎基本の大切さと積み重ねることの大事さを知る契機を基調とし、あらゆる分野において、弛まぬ自己研鑽により自分を磨き、真摯に目標と対峙し、克服していくことを大いに楽しんでほしいと思います。

謝辞

アンケートにご協力いただきました埼玉大学教育学部附属小学校受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

星野学園小学校に合格する

星野学園小学校とは

星野学園の起源は、明治30年に創設者星野りち先生により、児童生徒の誰もがきちんとした礼節と身のこなしで学業に励んでほしいとの思いから川越市に創設された「星野塾」に始まり、平成19年には星野学園小学校ができました。 すべてが学びであるとする“全人教育”を特色とし、情操教育、学力養成教育、英語教育に心血を注がれています。星野流アクティブラーニングでは、教員と生徒が互いに意思疎通し、共に刺激を与えながら知的に成長する場を作り、主体的に考える学生を育てることを創立以来一貫して実践しています。

試験について

(1) ペーパー
ペーパーテストは、30分程度、主に録音した音声を流しての出題となります。年齢に応じた基礎学力に加え、経験・体験したことが身についているかどうかが問われます。記憶、言語、常識の国語分野、数量、推理、比較、構成の算数分野に大別され、幅広い項目からバランスよく出題されます。問題数も30問程度と多いので、各分野、基礎・基本を徹底し、スピードを身につけることが大切です。クーピーの色の指示を含め、最後までしっかり問題を聞きましょう。解答欄以外の余白は自由に使えるので、手を動かしながら解く習慣を身につけましょう。また、テストを受ける姿勢なども日ごろから気を付けましょう。

 具体的には、900字3分程度のお話を聞き、質問に答える記憶の問題、文字や音を組み合わせた言語の問題、余りやセットの数などの数量の問題、水の量、重さ、長さなどの比較の問題、ブラックボックスや折り紙の切り抜き、スタンプなどを推理する問題、図形分割、重ね図形などの構成に関する問題、鉛筆の持ち方、ハサミの渡し方、お辞儀の仕方、電車の乗り方などの公共の場や生活のルールとマナー、季節の理解などの常識問題が出題されています。

(2) 制作

 年齢に応じた時間内で制作可能な物を、日常生活で使うのりやはさみ等を使って行います。「塗る、描く、切る、貼る」といった基本動作の完成度と指示をしっかり聞き実行する能力を見ます。具体的には「必ず~を描いて」という形式や、色紙を切って指示された場所に貼った後、好きな絵を描くという形式の指示制作が出題されています。制作の得手不得手ではなく、指示したことを正確にできるかがポイントとなります。今年度はカードづくりの課題が出されました。

(3) 行動観察

 制作で作成したものを使って行います。8名前後のグループで輪になって座り、ひとりずつ好きな乗り物・動物等になりきって机のまわりを1周する、グループでお店の人とお客さんに分かれてお買いものごっこをする、といった模倣表現や、制作したうちわで遊ぶ、行進するといった指示行動が出題されています。指示をしっかり聞き取り行動できるかどうかや協調性があるかどうかが重要視されています。

(4) 運動

 運動テストでは走る、跳ぶ、支える等を中心とした基礎体力と、指示に従って行動できるかどうかを見ます。先生が言葉で説明した後、お手本を見せてくれるので、よく聞き、しっかり見て覚えましょう。具体的にはケンパ、鉄棒ぶら下がり、旗の周りを走る、線を踏まないようにジャンプ、ハードル、雑巾がけ、クマ歩き、跳び箱昇降などの動作を1人1分~2分で5種目前後の連続運動として行います。呼ばれてから「はじめ」の合図があるまで気をつけで待つ時間や体育座りでの順番待ちも観察されています。毎年種目の入れ替えがあります。

(5) 面接

 親子面接の形式にて10分程度で行われます。小学校の先生と中学・高校の先生の2名が面接官となります。質問は星野学園について、学校の理解を確認する統一した内容と、個別の内容からなります。保護者には志望理由、子どもの躾や子育てについて、休日の子どもとの関わり方、説明会や行事の参加の有無などが問われます。子どもには園生活について、将来の夢、習い事の有無、小学校に入って1番楽しみにしていることなどが問われます。「わかりません」は減点されませんが、子供の口でいうことが必要です。

(6) 評価基準

 入学試験は単願入試と一般入試に分かれ、全部で3回の受験機会があります。単願入試を希望される方は、事前に個別相談会に出席することが必要です。第1回~3回までの試験傾向及び難易度はほぼ同じで、複数受験による有利、不利はありません。また、生まれ月の考慮があります。試験はペーパー、制作、行動観察、運動、親子面接からなり、万遍なく得点することが求められます。

合格への道

合格した子どもたちに共通してある「素直さ、礼儀正しさ、丁寧さ、謙虚さ」の習得がポイントになります。そのため、学習を始めるにあたって、星野学園小学校の教育目標である、「よく考え、進んで学ぶ子ども。明るく健康な子ども。広いこころを持ち、思いやりのある子ども。礼儀正しく、あいさつのしっかりできる子ども。」をしっかり理解し、日頃から念頭において生活することが重要です。知識として覚えていくだけではなく、普段の生活の中で実際に行動し体験することを通して、自分で考え答えを導く習慣を身につけましょう。

3歳~4歳児クラス
生活の中での体験から学ぶこと、自分でできることは自分ですることを心掛けましょう。また、人との関わりとして、あいさつを教えましょう。すべてにおいて、礼に始まり礼に終わることを言い聞かせていきましょう。

 この時期には、線をまっすぐ引けるか、お話をしっかり最後まで聞いて質問できるか、積木遊びを通じて見本通りに作れるか、是非善悪の区別はつくか、ものの名前や基本の指示動作を覚えることができるか、といった事柄を意識しての訓練が必要になります。

年中児クラス
場面に応じた言葉遣いを意識していきましょう。例えば、先生との会話とお友だちとの会話を分けてできるように躾をしていきましょう。学校見学や文化祭に連れて行き、学校への理解を深め、ここに入ろうねという共通認識を持ちましょう。基礎・基本の習得を目指し、満遍なく色々な問題にあたり、どんな問題にも対応できる力を身につけましょう。また、丁寧さの習得を目指し、絵画やぬり絵を習慣づけましょう。

年長児クラス
基礎・基本の確立を目指し、様々な問題に対する対応力とスピードを身につけましょう。お話の記憶を毎日欠かさずに行い、聞く力を育てましょう。ルールやマナーを問う生活問題や道徳問題はペーパーだけでなく、普段の生活を通じて習得するように心掛けましょう。また、図形の見方はできる限り具体物を使用せずに、頭の中で考える習慣を身につけていきましょう。

本試験対策
各分野、基本事項の習熟と苦手分野の克服を行います。理解と演習をバランスよく行い、定着のために復習をしっかり行うことがポイントになります。試験対策として、記述の訂正方法の統一、スピード感を意識させること、試験官の指示をよく聞くことを大事にしましょう。生活面では、規則正しい生活を心掛けましょう。星野学園では、「起きる時間・勉強する時間・寝る時間」の三つの時間を決める「三点固定」を奨励しています。

星野学園小学校の魅力とは

星野学園は、すべてを学びとする全人教育を通じて、豊かな人間性と自ら学ぶ姿勢を育み、また、校長先生の提唱される「許す教育」によって、児童の成功体験を増やし、年齢に応じた自立の完成を目指す、12年一貫教育を特長としています。 特色ある教育の成果として、礼儀正しく、凛々しい生徒が多いのも、真面目がかっこいいとされる校風の現れではないかと思います。日頃の礼節忠義の徹底には「躾の星野」と言われるゆえんがあると思われます。

情操教育に力を入れ、論語を通じて、故きを温ね、新しきを知るという学びを実践し、ipadやパソコン教育の最新教育にも力を入れられています。
2017年春より、星野学園版学童である「星野キッズ」が開設されます。アフタースクールとして、放課後の児童のケアを行うことに加え、基礎学力を育てる学習教室、読書サポート、プログラミングやサッカーなどの独自プログラムを受講できます。

謝辞

今回の合格する本2020出版に際しまして、公平性と透明性の観点を志願者に公開してほしいと要請し、各学校にその趣旨をご賛同いただき、すべての私立小学校にアンケートに協力いただきました。また、本稿に書くことができないような教育への情熱に期せず触れる機会となりました。

最後に、アンケートにご協いただきました星野学園小学校の校長、諸先生方、並びに星野学園小学校受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

西武学園文理小学校に合格する

西武学園文理小学校とは

文理佐藤学園は全部で9校あり、専門学校が始まりです。高校は昭和56年より、中学は平成3年よりスタートし、2-3-1体制の中高一貫校として開校しました。平成15年より小学校を開校し、小中高の12年間一貫教育体制ができて13年目を迎えました。「Bear everything before you.すべてのことに耐え忍べ。」が教育目標です。Bearには熊という意味と我慢するという意味があります。カリフォルニア大学ロサンゼルス校、ベルリン大学に倣い、「熊」を採用しています。
トップエリートとは頭でっかちではなく、蓄えた知識や学力を周りの人のために使える優しさと決断力を兼ね備えた人であると考えています。そのために、さまざまな体験を行い、仮説を立て、検証し、人前で発表するプレゼンテーション力を養うことを行っています。

国際人の育成として、英語に囲まれたイマージョン教育を行っています。ネイティブの英語の先生の人数は埼玉県でもっとも多いです。また、英語教育に力を入れながらも、田植え、稲刈り、もちつき大会、書初め大会、百人一首などの体験を通して日本人として母国を愛する大切さを学ぶ機会も豊富にあります。12年間一貫教育の目標は大学受験にあり、小学校から英語のシャワーで英語好きを作り、会話を中心にしたmat方式(先生がモデルを示し「model」生徒が動作を真似しながら「action」、英語の指示で動く「talk」。)にて授業を行っています。

国内最高学府である東大を始め医歯薬系大学に数多くの合格者を輩出し、海外大学進学のノウハウも豊富にあります。2016年にて、創立50年を迎えた埼玉屈指の進学校です。

試験について

(1) ペーパー
求める児童像である「人のお話をよく聞き、物事をよく考え、何事にも一生懸命に取り組む子」に叶う資質を有しているかどうかを見ています。様々な分野から偏りなく幅広く出題され、短時間で解答するスピードと複数の指示を理解する力が必要とされます。また、解答中の様子も記録されています。解答する際の筆記用具はサインペンを使用することがあります。具体的には、クロスワード・最初の音をつなぐ「なぞなぞ」といった言語の問題、音声を聞き質問に答える話の記憶の問題、操作・増減・比の応用といった数の問題、長さやシーソー(2段階のつり合い)を使った重さの比較の問題、図形・条件迷路・サイコロ(2つの立方体積み木をくっつけると作れるのはどれか)といった推理の問題、模写や間違い探し、マナーを問う問題が出題されています。

(2) 運動テスト
日常の動きを中心とした能力や、意欲を持って最後まで諦めることなく取り組んでいるかどうかが見られます。途中で失敗してもやり直しが可能で、失敗をしても諦めることなくもう一度チャレンジする姿勢も評価されます。呼ばれる際はゼッケン番号で呼ばれます。具体的には、鉄棒ぶら下がり、階段を上がる、ジャンプ、前転、コーンの周りを走る、クマ歩き、スキップ、ボールをつく、ボールを投げる、ケンパ、縄跳びなどから複数個の動作が連続して指示されます。また、笛に合わせて行進といった指示が出題されたこともあります。

(3) 行動観察
集団の中で節度を保ち、他人と協調し、最後まで自分のやろうとしたことを諦めずにやり遂げる能力を備えているかどうか、あるいはその素質があるかどうかが見られます。25名前後のグループで実施されます。具体的には、グループで相談しての自由遊び、ジャンケン列車、条件付き積み木遊びなどが出題されています。先生が叩いたタンバリンの数や先生から発表されたものの名前の音の数と同じ数のお友達と集まって輪を作る、という指示が出されたこともあります。

(4) 制作テスト
指示に従って絵を描くという課題画、自由画、制作が出題されています。クーピー等の道具はすべて学校側で用意されたものを使用します。制限時間内に出来上がったところまでの採点となります。描いた絵について質問されることもあります。尚、失敗による台紙の交換はありません。具体的には、外国人と遊んでいる絵、オリンピックの五輪に色を塗る、飛行機の絵を指定された色でなぞるという問題が出題されています。

(5) 面接試験
「すべてに誠をつくし最後までやり抜く強い意志を養う」という校訓をよく理解しましょう。保護者には志望理由や教育方針、子供への接し方が問われます。子供には、名前や年齢など自身のことや幼稚園や家庭での生活についてのことが質問されます。

(6) 評価基準
入室から退室までおよそ2時間30分の試験時間が設定されており、指示理解力と高い集中力が必要とされます。どれかを失敗しても他を頑張れば合格できる総項目における総合評価を導入しています。また、月齢に対する考慮を実施しています。

合格への道

求められる児童像として、お話を素直に聞き一生懸命に取り組むこと、明るいごあいさつができ誰とでも仲良くすること、規則正しい生活習慣を身につけることの3つが実践できる子どもであることが求められます。結果を見て、できた、できなかった、を判断することも大事ですが、たとえできなかったとしても諦めずに最後まで自分の力で取り組む姿勢を育むことにも注力していきましょう。

3歳~4歳児クラス
0を含めた数の概念を習得すること、点図形における巧緻性、語彙力を形成し聞く姿勢を身に付けるための読み聞かせが必要でしょう。フラッシュカードを使い、ものの名前や動作を覚えるようにしましょう。具体物(積木、パズル、おはじきなど)を使い、頭を使うだけでなく、実際に手を動かすことで進んで学ぶ環境を大事にして下さい。ゲーム性のある将棋、オセロなどを用いて、ルールに則ることの重要性を、遊びを通して学びましょう。

年中児クラス
数字の概念によるグルーピング、平面図形・重ね図形・回転図形・立体図形の描写を通しての図形感覚、お話の記憶における登場人物の整理、場面の変化、感情の起伏を意識的に覚える習慣を目指すことが必要となります。
「ちぎる、貼る、切る、きれいに塗る」のような巧緻性も同時に行うようにしましょう。運動は、自転車に補助輪なしで乗れるか、逆上がりはできるか、ドリブルを30回できるか、相手にボールを投げられるかなどを、遊びを通して身につけていきましょう。さらに、言葉遣いなどの礼儀作法の習得、自分の身の回りのことをお話できるように日々心掛けましょう。

年長児クラス
前述の年中児の範囲が一定レベルに達した上で、数の応用、図形パズル、1000字以上のお話の記憶(登場人物、場面の順番、個数問題、知識関連問題)、推理思考、比の応用のマスターを行いましょう。絵画では、お手本を見ずに人の絵を描けるように練習しましょう。また、描き間違えても最後まで仕上げることを習慣としましょう。
年明けから、普段のお勉強時間を1時間以上とることを目標にしましょう。最初は集中が持ちませんので、言語‐図形‐お話‐ゲ-ム問題などの勉強のサイクルを作り、飽きさせないようにコマ切れに時間を使うなどの工夫をしましょう。

本試験対策
最後までやり抜く意志を教えていきましょう。また、普段から言葉遣いに気をつけ、幼稚園でのお友だちへの配慮を言い聞かせていきましょう。自分の身の回りのことは自分でできるようにしましょう。
条件迷路、クロスワードしりとり、図形問題など文理小特有の問題が出題されています。各問題とも難問と基本問題の組み合わせが出題されますので、間違えても切り替えられるように普段の学習から意識させましょう。また、クーピーとサインペンでは書き味が違うので、クーピーの使用と並行してサインペンの使用にも慣れておきましょう。絵画では描いた絵について自分の言葉で説明する練習もしておきましょう。

西武学園文理小学校の魅力とは

西武学園文理小学校は時代の最先端であり、学校のモデルはイギリスパブリックスクールの名門イートン校であり、「英語の学校」であるというのは代名詞的でありますが、創立者佐藤理事長の話にあるように、「夢や志を大事にする学校」であることが本当の学校のイメージだと言えます。子供たちに達成感を味わわせたいという教育の本質を語り、世界を意識させる具体的な教育体制作りに心血を注がれています。

学校には英語に囲まれた環境があります。「英語のシャワー」としてイマージョンプログラムを導入し、英語教育に力を入れています。ほとんど全員の児童が小学校のうちに英検三級を取得しています。夢の創造、志の啓蒙として、ノーベル賞学者を呼んで、その話の意味がわからなくてもいいから、「継続は力なり」であることを教える機会を作っています。児童にたくさんの本を読んでほしいと考え、多くの蔵書数を誇る図書館にて、多くの物語と出会えると思います。12年一貫教育を通じて、「世界のトップエリート」を目指しましょう。

謝辞

今回の合格する本2020出版に際しまして、公平性と透明性の観点を志願者に公開してほしいと要請し、各学校にその趣旨をご賛同いただき、すべての私立小学校にアンケートに協力いただきました。また、本稿に書くことができないような教育への情熱に期せず触れる機会となりました。

最後に、アンケートにご協いただきました西武学園文理小学校の校長、諸先生方、並びに文理小学校受験生たちの会員の皆様に感謝致します。

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